こんにちは、ピース(@Peace__Blog)です。
就職活動でも転職活動でも気をつける必要があるのは、ブラック企業の存在です。
それに今働いている会社だって、もしかしたらブラック企業かもしれません。
わたし自身、新卒で大手百貨店に入社し、5年近く過酷な環境で働きましたが、ブラック企業だと確信したのは3年目くらいでしょうか。
そんなわたしも現在は超ホワイト企業に転職していますが、多くの人がわたしと同じ失敗をしないよう祈るばかりです。
今回は、ブラック企業の特徴や見分け方を説明したうえで、わたしや同僚のリアルなブラック体験談を紹介していこうと思います。
- いま働いてる会社がブラック企業かどうか知りたい
- ブラック企業の特徴や見分け方が知りたい
- ブラック企業に入らないためにはどうしたらいい?
ブラック企業とは
ブラック企業に明確な定義はありませんが、一言でいえば労働基準法を無視した働く環境が整備されていない会社のことをいいます。
ブラック企業に入社すると、過重労働、違法労働、パワハラなどで、精神的にも身体的にも健全な状態でなくなってしまう恐れがあります。
また、ブラック企業は中小企業に多いと思われがちですが、大企業であってもブラック企業は存在するので、安心できません。
ブラック企業リスト
厚生労働省のHPでは、「労働基準関係法令違反に係る公表事案」としてブラック企業リストを掲載しています。
長時間労働や賃金不払いなど、法令違反で書類送検された企業名、事業所名などのリストを公開し、注意喚起しているのです。
ほかにも、毎年一番のブラック企業を決める「ブラック企業大賞」や、書類送検された企業を掲載した「ブラック企業マップ」などが民間から発表されています。

ブラック企業の特徴
しかし、「労働基準関係法令違反に係る公表事案」や、「ブラック企業大賞」などに掲載される企業は、氷山の一角でしかなく、ブラック企業のほとんどは公表されていないのが実状です。
とはいえ、ブラック企業にもある程度の共通点があるので、その特徴を説明していきます。
ブラック企業の特徴
- 給料が安い(時給換算で法廷賃金を下回る)
- 残業が多い(月80時間以上)
- サービス残業、無給の休日出勤
- 休日数が少ない(年間100日以下)
- 有給がとれない
- コンプライアンスが甘い(パワハラやセクハラ)
- 精神論が多い(気合や根性)
- 職場の雰囲気が悪い(怒号や罵声)
- 飲み会の強制参加
- 達成困難なノルマ
- 就業規則が未整備(賃金規則がない)
こういったことが1つでも当てはまったら、ブラック企業の可能性がとても高いといえます。
「え?そんなことで?」と思うかもしれませんが、それはブラックな環境に慣れてしまっているからであって、普通のことではありません。
日本人は真面目な性格のため、理不尽なことがあっても「自分の努力が足りていないから」「自分のために怒ってくれている」と、ある種の洗脳状態に陥っている可能性もあります。
ブラック企業の体験談
わたしが新卒入社したブラック企業でいうと、やはり壮絶なエピソードがいくつもあります。
いまとなっては笑い話ですが、ほんの数年前に歴史ある大手企業で実際に起こっていた体験談をいくつか紹介していきます。
シャツのボタンが消失
ある先輩は休日出勤(もちろん無給)したときに、少し愚痴をこぼしてしまったことがあったのですが、それが運悪く上司の耳に。
そのまま先輩は上司に胸ぐらをつかまれながら、ズルズルと引きずられて裏の倉庫に姿を消しました。
心配になり様子を見行ってみると、倉庫の床には大量のボタンが散らばっており、すでに先輩の姿はありませんでした。
その後、近くの公園でありえないほど上半身がはだけた先輩が泣いていたというエピソードはいつも胸が苦しくなります。
足の小指の爪
わたしの同期は、店頭で部長の質問に答えられなかったという理由で、部長から足を踏まれたそうです。
お客様が見ているかもしれない店頭で、部長という役職者でも、まあ普通にそんなことをやってしまうわけですが、足の小指の爪が割れてしまっていたことにはびっくりしました。
革靴の上から爪を割るって、いったいどれだけ思いっきり踏んだらそうなるんだろうと、さすがに引いてしまったものです。
震災の日の正義感
忘れもしない3.11の東日本大震災ですが、当日は帰宅難民となり会社に泊まる取引先やパートさんが多くいました。
当時わたしは会社から家が近いこともあり、帰宅したいと考えていましたが、上司から帰宅できない人たちが不安だろうから一緒に泊まろうと誘われ、やむなく会社に泊まったわけです。
一方、わたしの同期2名は一時帰宅していたようですが、無責任な行動をとったという理由で、翌日わたしの上司からお腹を蹴られたそうです。
キックの衝撃で同期の体が宙に浮いたという話を聞いて、地震よりも上司の正義感のズレに恐怖を抱いたことを覚えています。
朝礼中に宙を舞う
これはわたし自身の体験談ですが、朝礼で上司が話している中、わたしの社用PHSに着信があったため電話をとりました。
朝礼中だったので、柱の陰に隠れて小声で話していると、いつの間にか朝礼で話していたはずの上司が目の前に立っており、次の瞬間わたしの体は宙に浮いていたのです。
首をわしづかみにされて体を持ち上げられ、爪が首に刺さってたくさん血がでていましたが、どうやら上司がしゃべっているのに、PHSに出るとは何事だということだったようです。
同期に続き、わたしも宙を舞ったわけですが、このころから自宅でひっそりと筋トレをはじめました。
ダミースキャンができて一人前
勤怠はタイムカードで管理され、出退勤を記録する打刻機は、事務所とは離れたところにある一か所のみに配置されていました。
終業定時になると、わたしはチーム全員のタイムカードを回収して、ダッシュで打刻機まで走り、全員分の退勤打刻をすませていい汗をかくという重要な仕事がありました。
もちろんここからサービス残業がはじまるわけですが、この動きを自発的にこなせるようになってからが一人前とされるのです。
組織ぐるみの休憩操作
とはいえ、どうしたって少しずつ残業時間が積み上がるわけですが、売上予算が達成できていない部門に残業をつける余裕なんてないわけです。
こういうときは知らないところで、休憩を2時間とっていたことに改ざんされ、実働時間を短く見せかける動きをとって調整します。
部門全体の勤怠を管理する責任者が、顔色一つ変えずに全員分の勤怠を一斉に操作するところがまたすごいのです。
昼からカラオケでダンス
若手社員の一番の仕事といえば、年に2度催される社内イベントでの部門対抗の出し物です。
結婚式の余興のようなものですが、どこの部門が一番会場を盛り上げられたかなどで順位が決まる、いわば部門ごとのメンツの張り合いの場なわけです。
部長以下、部門幹部もやっきになっており、発表の1週間前にもなると若手社員は昼過ぎに業務免除となり、自費でカラオケに行って練習を強要されます。
黄色のアフロをかぶりながらワンナイトカーニバル(氣志團)のダンス練習が続いたとき、この会社で働き続けることに答えが出た気がします。
ブラック企業の見分け方
そんなおそろしいブラック企業に入社してしまわないためにも、ブラック企業の見分け方や、見抜く力を養っておく必要があります。
ブラック企業かどうかは入社したあとの運任せではなく、ポイントをおさえながら情報収集することで、見分けることができるのです。
これから企業への応募を検討したり、面接を受けたりする場合はこんなところをチェックしてみてください。
企業ホームページ
企業ホームページを見たときに、精神論や抽象的な表現が多い場合は注意が必要でしょう。
例えば、若手でも活躍できる環境、情熱があれば大丈夫、 やる気次第で高収入、アットホームな社風がウリ、などこの類はブラック企業に多い表現です。
求人票
求人票にもブラック企業かどうかを判断するポイントがいくつかありますが、こういった場合は注意が必要です。
求人票のチェック項目
- 頻繁に求人サイトに掲載されている
- 採用予定人数が異常に多い
- 面接が1回のみ
- 募集要項のハードルが低い
採用してもすぐに退職者がでているのでは?
辞めることを前提に採用している可能性がある
誰でもいいから入社させたい意図を感じる
学歴不問や職歴不問など、誰でもできる使い捨て仕事の可能性
口コミサイト
求人票を見てもイマイチ判断が難しい場合は、口コミサイトでの評判もチェックしましょう。
口コミサイトは転職希望の在職者や、元社員が書き込みをしているため、やや偏った評価ではありますが客観的な意見として参考になります。
おすすめの口コミサイト
- OpenWork
- 転職会議
- カイシャの評判
もし自分の働いている会社が、ブラック企業かもしれないと思ったら、一度口コミサイトで検索してみるのも有効でしょう。
会社四季報
会社四季報では、ネットだけで収拾しきれない細かな企業情報をチェックしていきます。
面接を受ける前に、この3つは最低限確認しておきたいポイントです。
会社四季報のチェックポイント
- 入社3年後離職率
- 平均勤続年数
- 月平均残業時間
30%を超えているとかなり危険
10年未満だと危険(創業年数にもよるので、一般的な指標として)
50時間を超えていると危険
面接(会社訪問)
下調べをして臨んだ面接では、面接官の対応に威圧感がないか、プライベートを探るような不適切な質問がないか注意してみてください。
面接後は、オフィスの見学ができないか聞いてみるのも有効で、もし見学できたら社員の表情や雰囲気からも読み取れる部分が多いと思います。
雇用契約書
内定がとれたあとは、企業から雇用契約書(労働条件通知書)が提示されますが、求人票や面接で会話した内容と違いがないか確認しましょう。
雇用契約書のチェックポイント
- 給与条件
- 労働時間
- 雇用形態
当初の条件と一致しているか
みなし残業時間などを含め、求人票と一致しているか
正社員のはずが、有期雇用の契約社員になっていないか
また、賃金や労働時間などが記載された雇用契約書は書面通知が義務づけられているので、提示されない場合はブラック企業の可能性が高いといえるでしょう。
もし雇用契約書が手元にこない場合は、必ず人事担当者に確認してください。
ブラック企業からの転職
万が一、ブラック企業に入社してしまった場合や、すでにブラック企業に在籍している場合は、早々に転職してしまうことおすすめします。
なかには社内環境を正そうと、労働組合への訴えや、最終手段として訴訟を検討する場合があるかもしれませんが、是正されるかどうかわからないのが現状でしょう。
残念ですが、残業代の未払いやパワハラなどは明らかな証拠がない限り、どう考えても早々に転職したほうが合理的なわけです。
わたし自身も冷静になって考えたとき、そんな不確実なことに時間を使うよりも、そのあとの社会人生活を明るいものに変えたほうがよいと、転職に踏み切った経緯があります。
世の中にはホワイト企業だってたくさんありますし、現にわたしもホワイト企業に転職できたわけなので、これ以上ブラック企業に消耗する必要はないでしょう。

ブラック企業の体験談まとめ
- 今の会社がブラック企業だと気づいていない可能性もある
- 事前に正しく情報収集すれば、ブラック企業を回避できる
- もしブラック企業に入社してしまったら、早々に転職するべき


