雪国に生まれ育ったくせに、雪の降らない土地に15年以上も住んでみると、冬の帰省に靴をどうしようか悩むこともしばしば。
色々試し、こじらせながらもたどり着いたのがダナー(Danner)のマウンテンライトだったのですが、今ではタウンユースで履く機会のほうが断然多くなりました。
見た目のカッコよさはもちろん、実は履き心地がいいというギャップで、雪道や雨の日だけでなく、アウトドアレジャー、街履きと、気づけばヘビロテです。
今回は、ダナー(Danner)のマウンテンライト(31520x)のコーデや、サイズ感、履き心地なんかをレビューしていきます。
- ダナー(Danner)マウンテンライトはどんな種類がある?マウンテンライト2との違いは?
- ダナー(Danner)マウンテンライトのサイズ感や、サイズの選び方が知りたい
- ダナー(Danner)マウンテンライトの普段使いのコーデが見たい
ダナー(Danner)とは
ダナー(Danner)の歴史は1932年、アメリカのウィスコンシン州でチャールズダナーが仲間たちと作業用ブーツを制作したのがはじまりです。
その後、オレゴン州ポートランドに拠点を移し、アメリカのハイクブームの真っ只中、1961年に「マウンテントレイル」が誕生します。
マウンテントレイルとは.jpg)
マウンテントレイルは、バックパッカー誌に「最も登りやすいブーツ」と評されるほど大ヒットしたことで、ダナーはトレッキングブーツの製造に舵を切ることになるわけです。
続いて、1979年には世界初のゴアテックスが採用されたブーツでレザーとナイロンのコンビが有名な「ダナーライト」、1982年には「マウンテンライト」がリリースされ、いずれもロングセラーとして定着しています。
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創業以来、「実際にダナーの靴を履く人が、不便を感じずに、使いやすく耐久性に富んだ靴を作る」というコンセプトを守り続けることで、世界中のファンに愛されています。
ダナー(Danner)マウンテンライトとは
マウンテンライト(Mountain Light)は、ダナー社のトレッキングブーツの代3作、マウンテントレイルの後継モデルとして1982年にリリースされます。
ボディはマウンテントレイルのような登山ブーツの表情を持ちながら、ダナーライトの防水技術が搭載された、いわばハイブリッドモデルという位置づけです。
さらに、フルレザーのアッパーは、革の経年変化をダイレクトに感じることができ、紐を交換しながらその表情の変遷を楽しむことができるのも愛される理由だと思います。
武骨ながら完成されたフォルムやディテールは、アウトドアブーツの枠組みにおさまらず、タウンユースでもお洒落な一足であることは間違いありません。
ダナー(Danner)マウンテンライトの種類と品番
人気モデルゆえ、発売から40年経つ間に様々な種類のマウンテンライトがリリースされてきました。
マウンテンライトは、カラーや素材によっても品番が異なるので、その代表的なモデルや違いをおさらいしておきましょう。
マウンテンライト(Mountain Light)
まずは、定番のマウンテンライトですが、フルブラックカラーの現行モデル(品番:31530)と、旧モデル(品番:31520X)が存在します。
また、ウイメンズ マウンテンライト(W’S MOUNTAIN LIGHT)(品番:31531)というレディースモデルがありますが、サイズ設計が異なるので注意です。
その他、ブラウンカラーのトラ柄シューレース(品番:31522)や、 スエードアッパー(品番:31532)、オイルドスエードのオイルドボブ (品番:33521)など、カラーや素材によって品番が異なります。
もしどのモデルを買うか迷ったら、フルブラックカラー(品番:31530 or 31520X)を選んでおけば間違いありません。
マウンテンライト2(Mountain Light 2)
マウンテンライト2(品番:30860)とマウンテンライトの大きな違いは、ボディにフルグレインオイルドレザーを用い、しっとりとした重厚感のある雰囲気になっているところです。
また、アイレットがガンメタリックカラーになっていたり、ステッチが白だったりと、ディテールの違いもあります。
マウンテンライト カスケード(Mountain Light Cascade)
マウンテンライト カスケード(品番:31528)は、マウンテンライトのレディースモデルです。
なかでもライトなブラウンカラーのボディに赤の平紐を配したCLOVISというカラーが有名でしょうか。
映画「わたしに会うまでの1600キロ」で主演のシェリル・スレイド(リース・ウィザースプーン)が履いていたという文脈で語られることが多いです。
トレイルフィールド(Trail Field)
トレイルフィールド(品番:D121005)は、マウンテンライトの廉価版として、ABCマートなどで手軽に購入できます。
マウンテンライトとの違いは、ベトナム製造であることや、甲の部分のフォルムが分厚いこと、金属パーツがメッキ加工であることなどですが、ほぼ同じスペックなので、コスパは申し分ありません。
たまにマウンテンライトの偽物といわれたりするのですが、そもそもまったくの別モデルなのでご安心ください。
ダナー(Danner)マウンテンライトのレビュー
ダナー(Danner)マウンテンライトは、歴史に裏打ちされた普遍的なデザインのカッコよさはもちろん、語れる機能美が多いブーツでもあります。
そんなオーバースペックな部分も男心をくすぐるわけですが、手持ちのマウンテンライト(品番:31520X)を使って、デザインからディテールまでレビューしていきます。
タウンにもハマるデザイン
アッパーにはお馴染みのアイコニックなDリングを配したボリューミーでぽってりとした印象的なフォルム。
マウンテンライトのレビュー(タウンにもハマるデザイン).jpg)
パラブーツやブッテロなどのマウンテンブーツよりも丸みを帯びたフォルムで、よりカジュアルウエアとのバランスがよいと思います。
マウンテンライトのレビュー(パラブーツやブッテロよりもコーデに合う).jpg)
一方で、アッパーと足首部分のメリハリが効いたミッドカットのお陰で、アメカジっぽい太めのパンツはもちろん、実は細身のパンツや、短丈のパンツとも好相性です。
マウンテンライトのレビュー(横からのフォルム).jpg)
細身のパンツでワントーンにまとめればアーバンな雰囲気に仕上がり、タウンユースで履いても都会的に映ります。
マウンテンライトのレビュー(細身パンツのコーデにも合う)-1.jpg)
一生付き合えるフルグレインレザー
フルグレインレザーとは、銀面を加工せず、傷などを隠さない無加工の革のこといい、牛革の中でも上質で価値の高い革とされます。
マウンテンライトのレビュー(フルグレインレザー).jpg)
通常のスムースレザーより、耐久性が強く、武骨ながら革本来の風合いや美しさを楽しめます。
これはダナーライトでは味わえないフルレザーならではの特徴で、経年変化とメンテナンスを楽しみながら一生付き合っていけるブーツといわれる所以です。
アッパーのカッティング
マウンテンライトのアッパーレザーは、かかとのバックステイ以外は贅沢にも一枚の革でつくれられています。
マウンテンライトのレビュー(一枚レザーのアッパー).jpg)
シュータン部分も、アッパーと同じ一枚レザーをS字状に重ねることで、水の入る隙間をつくらないよう設計されていますが、これには大きな一枚革を確保しなけれならず、コストが高額になるのもうなづけます。
マウンテンライトのレビュー(シュータン).jpg)
ゴアブーティーライニング
ライニングには、ソックスのような袋形状にした防水透湿のゴアテックス素材が使われています。
マウンテンライトのレビュー(ゴアテックス製ライニング).jpg)
縫い目が一本真ん中にある袋縫い製法によって、包み込むようなフィット感と、縫い目から浸水しない工夫が施されているのです。
マウンテンライトのレビュー(袋縫い製法で蒸れずに快適).jpg)
また、ライニングとアッパーの間に空間をつくることで、それが湿気を拡散するスペースとなり、水の侵入だけでなく、蒸れを防ぎ、ブーツ内部を快適に保つ効果を生みます。
ビブラム社のクレッターリフト
アウトソールはイタリアのビブラム社製で、高いグリップ力と強靭な耐摩耗性を備えます。
マウンテンライトのレビュー(ビブラム社クレッターリフト).jpg)
また、クレッターリフトは、土踏まず部分にもラグがある扁平型のソールで、特に下りの時に滑りにくいグリップ力を発揮します。
マウンテンライトのレビュー(ソールの土踏まず部分にラグ).jpg)
一般的な登山靴と比較するとクレッターリフトソールは柔らく、屈曲しやすいため、街履きでも歩行しやすいと評判です。
ステッチダウン製法
マウンテンライトのアッパーとソールはダナー式ステッチダウン製法で、アッパーをコバの外側に張り出させながら、中底と縫い合わせる手法を用いています。
マウンテンライトのレビュー(ステッチダウン製法).jpg)
なぜ主流のグッドイヤーウェルト製法でないかというと、縫い目を外に出して内部にゆとりをもたせることで、足馴染みのよさを追求しているからです。
なお、現在も創業から一貫してポートランド工場の職人によってHand Made in U.S.A.で製造される、そのクラフツマンシップにも心打たれるものがあります。
マウンテンライトのレビュー(ポートランド工場にてHand-Made-in-U.S.A.).jpg)
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ダナー(Danner)マウンテンライトのサイズ感
ダナー(Danner)マウンテンライトの購入前には、サイズ感の特徴を捉え、サイズ選びを間違えないよう注意しなければなりません。
ダナーはアメリカブランドであるため、サイズはUS表記、さらにマウンテンライトに採用されている木型は大きめであることを知っておきましょう。
また、メンズモデルの「マウンテンライト」、レディースモデルの「W’s マウンテンライト」ではサイズが異なるなど、注意ポイントが盛りだくさんです。
サイズ表
最初にサイズ表を確認しますが、メンズの「マウンテンライト」、レディースの「W’s マウンテンライト」をそれぞれUS表記から日本対応サイズに変換した一覧をご覧ください。
表記サイズ | 日本対応サイズ(メンズ:マウンテンライト) | 日本対応サイズ(レディース:W’s マウンテンライト) |
---|---|---|
US5 | – | 22cm |
US5.5 | – | 22.5cm |
US6 | 24cm | 23cm |
US6.5 | 24.5cm | 23.5cm |
US7 | 25.0cm | 24cm |
US7.5 | 25.5cm | 24.5cm |
US8 | 26cm | 25.0cm |
US8.5 | 26.5cm | 25.5cm |
US9 | 27cm | 26cm |
US9.5 | 27.5cm | 26.5cm |
US10 | 28cm | 27cm |
ウィズ(足幅)
加えて、マウンテンライトのメンズモデルとレディースモデルでは、ウィズ(足幅)の設定も異なります。
マウンテンライトには、「M、D、EE、W、EEE、EEEE」というウィズのバリエーションがあり、Mほど横幅が狭く、EEEEほど広くなります。
メンズモデルは基本的にEEウィズですが、甲が薄く、足幅が広いといわれる日本人の足にはあっているといえます。
そのため、多くの男性はEEウィズのものを選んでおけば間違いないでしょう。
マウンテンライトのサイズ感(Eウィズ).jpg)
一方、レディースモデルは基本的に幅がMウィズと狭いので、足幅が広めの女性はDやEEを探したほうがよいかもしれません。
サイズの選び方
マウンテンライトのサイズ感は大きめなので、実際は表記サイズよりもハーフサイズ(0.5cm)程度大きいと思ってください。
ただし、だからといっていつものサイズよりハーフサイズ下げて選べばいいかというと、ちょっと待っていただきたいです!
なぜなら、マウンテンライトは、多くの場合でトレッキングやハイキングの目的か、タウンユースでも秋冬に履くことが多いはずで、厚手の靴下をあわせることになるでしょう。
それにマウンテンライトには、インソールが入っていないのですが、個人的にはインソールを別購入して履くことを強くおすすめしたいです。
マウンテンライトのサイズ感(インソールを入れるのがおすすめ).jpg)
というのも、インソールを入れることでフィット感が格段によくなるうえ、インソールの劣化も防げるからです。
それにインソールを入れないと、ゴアテックスが少しゴワゴワして履き心地的にも悪くなります。
もし余裕があれば、ダナー純正のフットベッドインソール(Fatigue Fighter Footbed)がおすすめです。
こういった理由から、マウンテンライトのサイズ感がハーフサイズ大きめだからといって、-0.5cmサイズダウンして買えばよいことにはなりません。
ではどのサイズを選べばいいのか?という問いの答えは、自分の足の実寸サイズよりむしろ「+0.5cmアップのサイズを選ぶ」のが正解というのがわたしの結論です。
実際のサイズ感
実際のところ、わたしの足の実寸はZOZOマット調べで25cm、甲が薄く足幅が広い一般的な日本人足です。

そのうえで、手持ちのマウンテンライト(品番:31520X)のサイズ感としては、US7.5(25.5cm)でジャストです。
マウンテンライトのサイズ感(US7.5).jpg)
ちなみに靴下は同じUSの老舗ソックスメーカーのレイルロードソックをあわせると、そのルーズな見た目がマウンテンライトの雰囲気にマッチするので気に入っています。
マウンテンライトのサイズ感(ソックスはレイルロードソックがおすすめ)-rotated.jpg)

EEウィズは幅広のため、つま先部分の遊びはありますが、インソールを入れた足首回りは、ギリギリ人差し指1本入る程度のフィッティグでちょうどよい感じです。
マウンテンライトのサイズ感(指1本入るサイズ選びがおすすめ).jpg)
もしインソールを入れずに履きたいなどの事情があれば別ですが、これ以上サイズを下げてタイトフィットにするとかえって足が痛くなるように感じます。
なお、インソールを入れずに履いてみると、指2本が余裕で入るサイズ感となるので、インソールを入れない場合はサイズアップせず、表記サイズ通りに購入するのがよいでしょう。
マウンテンライトのサイズ感(指2本入るサイズ選びは大きすぎる).jpg)
それに見た目のサイズが小さすぎると、特に太めのパンツとコーデするときに全体のバランスがとりにくくなるというデメリットもあります。
標準的な日本人男性と同じ身長(172cm)のわたしがUS7.5(25.5cm)のマウンテンライトを履いたときの見た目のサイズ感はこんな感じです。
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ダナー(Danner)マウンテンライトの履き心地
ダナー(Danner)マウンテンライトの履き心地についても触れておきたいのですが、見た目よりも快適で、タウンユースでも使いやすいと感じます。
片足730gというレザーブーツならではの重さも、くるぶしまでのサポートがあるせいか、そこまでの重さを感じません。
また、外からは見えませんが、ポリウレタンがミッドソールに内蔵されているので、クッション性も十分で、インソールを入れると足馴染みは一層早いです。
さらに、履き口が大きいのが最高で、上部の紐さえ外せば足入れは本当にスムーズなので、玄関で億劫にならずにすみます。
マウンテンライトの履き心地(足入れしやすい).jpg)
一方で、マウンテンライトはあくまでもハイキングブーツなので、本格的な登山靴よりも足首のホールドは弱く、ソールの反発も控えめなので、ハードな登山での使用は避けたほうが無難でしょう。
ダナー(Danner)マウンテンライトのコーデ
ダナー(Danner)マウンテンライトのコーデは、トップスにボリュームをもたせることがポイントになると思います。
アメカジっぽいコーデはもちろんマッチしますが、過度に土臭さを出さずに、シルエットやトーンもシンプルにまとめるのがよいのではないでしょうか。
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ダナー(Danner)マウンテンライトのお手入れ方法
最後に、ダナー(Danner)マウンテンライトのお手入れやメンテナンス方法ですが、簡単に手順を紹介します。
フルグレインレザーは頑丈なので、履く頻度にもよりますが半年に1回程度メンテナンスすれば、経年変化を楽しみながら10年以上履けるのは本当です。
お手入れの手順
- ブラッシング
- リムーバーで汚れ落とし
- クリームで保湿
- 靴墨で色入れ
- 防水スプレーで保護
- シューツリーを入れて保管
まずブラシで表面のホコリやコバの汚れなどをおとしておきます。
汚れが目立つ場合は、リムーバーを使って落としますが、必要な油分まで落とすリスクがあるため、あくまで汚れが目立つときのみに留めましょう。
レザーの保湿と栄養補給はクリームで行い、ひび割れを防ぎます。
もしツヤを出したいなら、靴墨を入れて、乾いた布で磨きます。
防水スプレーを軽くスプレーしておくことで表面がコーティングされ、お手入れの頻度を減らすことができます。
最後にシューツリーを入れてイワを伸ばして、型崩れを防ぎます。
いずれも基本的にはドレスシューズのメンテナンスと同じですが、詳しくはこちらの記事にまとめました。

その他、マウンテンライトはオールソールやレザーのリペアもでき、冗談抜きで10年以上履き続けられるので、愛着が湧くこと間違いなしの一足です。
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ダナー(Danner)マウンテンライトのレビューまとめ
- マウンテンライトは、トップスにボリュームをもたせるコーデがおすすめ
- インソールを入れて厚手の靴下を履くなら、足の実寸サイズより+0.5cmのサイズを選ぶのが正解
- もし迷ったらフルブラックカラー(品番:31530 or 31520X)を選べば間違いない

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