パラブーツのなかで、一番好きなモデルは?と聞かれれば、わたしはウィリアムと答えます。
キャップトゥにダブルモンクという格式高い雰囲気に、ボリューミーなラバーソールとノルウェージャン製法をセットするセンスは歩んできた歴史が為せる業。
ただし、もし購入を検討するなら、シャンボードやランスとは異なるフィッティング、そして特殊なサイズ感であるということは、知っておいたほうがよいでしょう。
今回は、パラブーツ ウィリアム(WILLIAM)のサイズ感や履き心地、それにコーデ、履き方のポイントなんかもレビューしていきます。
- ウィリアムのサイズ感やフィッティングが知りたい
- ウィリアムのコーデや履き方が知りたい
- パラブーツのダブルモンクは他にどんな種類がある?
パラブーツ ウィリアム(WILLIAM)とは
リシャールポンヴェール氏が1908年に設立した靴工房が起源であるフランスの老舗シューズメーカー、パラブーツ。
100% Made in Franceにこだわり、アウトソールの製造まで自社一貫で行う姿勢と技術力は、エルメスやジョンロブからOEMを依頼されるほどに評価されています。
そして、ダブルモンクストラップのウィリアム(WILLIAM)も、元々ジョンロブ社のコテージライン向けにOEM生産していたモデルなのです。

その後、コテージラインの終了とともに姿を消したウィリアムでしたが、2010年にパラブーツ社からリモデルし、復活した歴史があります。
ジョンロブ社のデザイン力と、パラブーツ社の技術力に裏打ちされたその上品な佇まいと存在感は、まさに傑作といえるでしょう。
パラブーツ ダブルモンクの種類
おそらくパラブーツのなかでも、スーツなどのビジネススタイルとカジュアルスタイル両方に合わせられるモデルはダブルモンクシリーズが最有力ではないでしょうか。
知名度でいうとウィリアムが断トツで有名ですが、ほかにも種類があるのでそれぞれの特徴を紹介していきます。
ウィリアム(WILLIAM)
まずは、いわずと知れたウィリアムですが、ボリューミーなソールとダブルステッチにドレスなダブルモンクをオンした象徴的なモデルです。
風格のある表情ながら、ぽってりとしたシルエットが絶妙なバランス感で、ビジネスにもカジュアルにも使える汎用モデルに仕上がっています。
ヴィグニー(VIGNY)
ヴィグニーもパラブーツのオリジナルラバーソールは健在ですが、細身のシルエットに、ロングノーズ、スムースレザーという、よりビジネスに強くふったモデルです。
ステッチの色はアッパーと同色、金具はシルバー、パラブーツタグもとり去った隙のないディテールなので、スーツ合わせの最適解といえるでしょう。
ポー(POE)
ポーは、ウィリアムとヴィグニーの中間、まさにいいとこどりのハイブリッドモデルです。
フォルムはヴィグニー同様にシャープですが、タグは履き口近くにシフト、ボディにはグレインレザーが採用されるのでウィリアムのカジュアルな雰囲気もあわせ持ちます。
パラブーツ ウィリアム レザーの種類
次に、ウィリアムに採用されるレザーの種類についてもふれておきましょう。
選択する素材によって、同じウィリアムでもまったく異なる雰囲気や印象になり、使えるスタイリングの範囲も変わってきます。
リスレザー
パラブーツといえばリスレザーが有名ですが、生後6か月以内の最高級カーフにオイルをたっぷり染みこませたレザーのことをいいます。
別名フランスの宝石と呼ばれるほど美しい光沢感はビジネスシーンにピッタリで、普通のカーフに比べて防水性が高いのもうれしいところ。
グレインレザー
グレインレザーとは型押しのカーフレザーのことで、ポツポツとしたシボ感は、ウィリアムのなかでも最もエイジングを楽しめる素材ではないでしょうか。
カジュアルながら大人っぽい雰囲気が人気のレザーで、スーツやジャケパンにおすすめですが、汚れも目立ちにくいので、アクティブに使えますね。
スエード
レザーの裏側を毛羽立ててつくられるドレスカジュアルの定番素材スエードですが、ドレスダウン要素が強いので、ジャケパンやカジュアルスタイルにおすすめです。
スエード素材は、日々のお手入れが簡単で、梅雨時期も活躍してくれるうえ、ウィリアムの武骨なデザインを柔らかく中和してくれる効果も期待できます。
パラブーツ ウィリアムのレビュー
では、手持ちのパラブーツ ウィリアム(スエード素材)を使って、デザインや機能面からレビューしていきます。
ドレスとカジュアルの融合
アッパーとソールのボリューム感、それにラウンド気味のトゥはパラブーツならではのかわいさ。
それでいてウィリアムは、ウエストのくびれや、キャップトゥのドレスステッチなど、端整な表情を兼ね備えているのです。
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ダブルモンクストラップ
ウィリアムの顔であるダブルモンクストラップは、やや大きめの燻したゴールド金具が武骨ながらもなぜか少しかわいらしい雰囲気に見えるから不思議です。
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また、裏面までやわらかなフルレザーのダブルモンクストラップは、甲全体を広く覆うのでフィット感も抜群。
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着脱がやや面倒なところがデメリットですが、上のストラップを開けたまま履くと脱ぎ履きが楽なうえ、こなれ感も演出できて一石二鳥です。
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ノルウェージャン製法
もともと北欧のノルウェーで防寒や防水のために生まれたノルウェージャン製法は、パラブーツの十八番。
アッパーとウェルト、ウェルトとソールをそれぞれステッチでガッチリ固定する堅牢な製法で、耐久性が高いことはもちろん、特徴的なのはその見た目です。
極太の2重ステッチによって、ドレスなアッパーと重厚なソールを違和感なくブリッジする役割を担っています。
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MARCHEⅡソール
ウィリアムには、ランス、ミカエル同様、現行最古のオリジナルソールであるマルシェⅡがセットされています。
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マルシェⅡソールは耐久性に加え、特にグリップ力が強いことが特徴で、雨の日はもちろん、雪道だってOKの全天候対応型の万能ソールです。
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パラブーツ ウィリアムの履き心地
ウィリアムは、甲が低く、こぶりのヒールカップ、しっかりくびれたウエストと、パラブーツのなかでは珍しく?足全体にしっかりフィットするラストです。
遊びが大きいシャンボードやランスとはまったくフィッティングが異なるので、パラブーツでは感じたことのない感覚に衝撃を覚えます。
日本人の足に合わないといわれるフランス靴ですが、ウィリアムは履き始めから足馴染みがよく、安心して履けると思います。
パラブーツ ウィリアムのサイズ感

ウィリアムのサイズ感をレビューする前に、まずはサイズ表からチェックしていきましょう。
ウィリアムのサイズ表
サイズ表記 | 対応cm |
---|---|
5 | 23.5 |
5.5 | 23 |
6 | 24.5 |
6.5 | 25 |
7 | 25.5 |
7.5 | 26 |
8 | 26.5 |
8.5 | 27 |
9 | 27.5 |
9.5 | 28 |
そのうえで、わたしは足の実寸が約25cm(ZOZO MAT計測)ですが、ウィリアムは6サイズ(24.5cm)で、大きすぎず小さすぎず、ちょうどよいサイズ感になります。

パラブーツのサイズ感は大きめといわれますが、それはウィリアムも例外ではなく、足の実寸サイズよりもハーフサイズダウン(-0.5cm)の表記を選ぶのが正解です。
ある程度捨て寸もあるので、ハーフサイズダウンしてもパラブーツにありがちな小指が当たって痛いということはありません。
わたしの場合、こんな感じでやや厚手のソックスを入れてもキツイ感じはなく、ジャストで履けます。
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また、もしドレスシューズ同様にガチガチのタイトフィットを求めるなら、さらにハーフサイズ下げても問題ないかもしれません。
実際、スーツ用の薄手の靴下で6サイズ(24.5cm)を履いてみると、指1本分のゆとりがあるので、5.5サイズ(24cm)でも履けてしまうと思います。
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パラブーツ ウィリアム(スエード)のお手入れ
お手入れ方法も気になるところかもしれませんが、スエード素材なら色落ちなどよほどのことがない限り、細かなケアもいらないので簡単です。
お手入れの手順
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スエードの毛並みが乱れてきたら、スエード用ブラシ、防水スプレー、シューツリーを使って、こんな手順で行えばOKです。
お手入れの手順
- ブラシでホコリやゴミをとって、毛並みを整える
- 防水スプレーをまんべんなくかける
- シューツリーを入れてかたちを整える
特にスエードを汚れから守る防水スプレーを定期的にかけておくと、日頃のメンテナンスはずいぶんと楽になります。
おすすめのシューツリー
それに悩ましいのがシューツリー選びだったりしますが、もちろんパラブーツ純正のものが一番よいでしょう。
ただし、このパラブーツ純正シューツリーは、同じフランスの老舗メーカーのコルドヌリアングレーズ製なんです。
そのため、手持ちのコルドヌリアングレーズのシューツリーは、ウィリアムにもこんな感じでピタッとハマります。
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そうなると、個人的には汎用的に使えるコルドヌリアングレーズのシューツリーが正解かなあ、なんて思っています。

パラブーツ ウィリアムのコーデ
ウィリアムのコーデや履き方を考えるにあたり、一つの焦点はスーツにあわせてOKかということですが、個人的にはアリだと思います。
ソールやステッチ、ブランドタグなどカジュアル要素もありますが、昨今のカジュアルダウンムードにおいてはまったく違和感ありません。
ただし、冠婚葬祭や、大事な商談、採用面接などでは避けるのが無難ですし、色や素材がフォーマルでない場合もスーツコーデは難しくなります。
実際、わたしのウィリアムもブラウンのスエード素材なので、ジャケパンや、キレイめデニムなどとコーデするほうが圧倒的に多いです。
とはいえ、いつものカジュアルコーデでさえ、確実に格上げしてくれつつ、適度にかわいくも仕上げてくれるウィリアム、、本当にさすがです。
ウィリアム チノパン コーデ

ウィリアム スラックス コーデ

ウィリアム ファティーグパンツ コーデ

ウィリアム ジャケパン コーデ

ウィリアム デニム コーデ

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パラブーツ ウィリアムのレビューまとめ
- パラブーツの中でも履き心地とフィッティングのよさは抜群
- サイズ選びは、ハーフサイズダウンが正解
- スーツとコーデするときは色と素材に注意
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